ゾーン 「勝つ」相場心理学入門
¥2,800 (税込¥3,080)
ゾーン 「勝つ」相場心理学入門
- 評価
出版社 | パンローリング |
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単行本 | 334ページ |
発売日 | 2002/3/13 |
ISBN | 978-4939103575 |
内容紹介Introductions
恐怖心ゼロ、悩みゼロで、結果は気にせず、淡々と直感的に行動し、反応し、ただその瞬間に「するだけ」の境地、つまり、「ゾーン」に達した者が勝つ投資家になる!さて、その方法とは?究極の相場心理を伝授する!
マーケットについてよく知っている投資家はいるだろう。買い時、売り時、有望株を識別する優れた分析手法についてもよく知っている投資家はいるだろう。しかし自分自身についてよく知っている投資家はどれだけいるだろうか?
たとえ非常に鋭敏な分析力があり、かなり意欲的で、幅広く奥深い知識があったとしても、決断力に乏しく失敗を恐れていては、再起不能のミスを犯してしまう可能性が常にあるのだ。実際、多くの投資家がトレードやマーケットの本質について誤解と矛盾した信念を抱いている。そのため客観的な集中力を維持できず、的確な執行に不可欠な自信がなくなってしまい、トレードに悪戦苦闘してしまう。
そして、その結果はどうか。大半の投資家がトレードを始めてから1年以内に、資金の全額か、あるいは大部分を失ってしまうのだ。
マーク・ダグラスはトレーディング・ビヘイバー・ダイナミクス社の代表を務め、金融業界の有力者や大手企業から広く尊敬を集めているトレードのコーチである。約20年間にわたって、多くのトレーダーたちが自信、規律、そして一貫性を習得するために、必要で、勝つ姿勢を教授し、育成支援してきた実績がある。
ダグラスにとって、トレードで成功を収めるカギは、網羅されたマーケット分析や最新型の「システム」ではない。投資家自身の心理の強化にある。そしてそのためにはトレードを確率的視点から考察し、適切な中核的信念を取り入れて「勝者の心構え」を持つ必要があると主張する。「ゾーン」状態に達したトレーダーは、マーケットが次にどうなるか知る必要はないし、気にしない。「自分」が次にどうしたよいか知っているのだ。そこには決定的な違いがある。
本書では、投資家がトレードで一貫した結果を出せない隠された理由を明らかにし、奥底に潜む心の習性がもたらす障壁を乗り越えるため、実践的なプロセスが提示されている。ダグラスはマーケットの神秘に挑戦し、見事にひとつひとつそれを明確にした。すべての株式トレードを支配する「不確実性の原理」を本書から理解すれば、ランダムな結果を大局的に見て、リスクの本当の現実を受け入れられるようになるだろう。
本書から、マーケットで優位性を得るために欠かせない、まったく新しい次元の心理状態を習得できる。「ゾーン」の力を最大限に活用し、大きく飛躍してほしい。
本書への賛辞Praise
「たとえば友人からこんなプレゼントを受け取った経験はないだろうか。一見、何の変哲もないものなのに、使えば使うほどその有難さが身に染みてくるような贈り物だ。最近、私にもそうした経験があった。トレードがまったく客観的にできるようになれば(つまり恐れず、ストレスがなく、欲張らず、通常のビジネスをしているときとまったく同じようにトレードを判断できるようになれば)、この優位性から収益力が向上するのではないだろうか。トレードがより本心から楽しめるようになるのではないだろうか。間違いない。その通りだ。では、この心構えはだれにでも習得できるものであろうか。これまた間違いない。その答えは「イエス」だ!私が受け取った贈り物は『ゾーン』という名の本である。著者のマーク・ダグラスとは個人的な面識はない。しかしだれもがマーク・ダグラスの“賜物”を手にしてほしいと強く感じた次第だ」——ウエルズ・ワイルダー(トレンド・リサーチ社代表、『ワイルダーのテクニカル分析入門』『ワイルダーのアダムセオリー』の著者)
「私が自信をもって本を推薦することは滅多にない。しかしマーク・ダグラスの 『ゾーン』は例外だ。『新マーケットの魔術師』でご存知の方もいるように、私は22年間マーケットとかかわっているが、今では株式や先物のトレードには技術面だけでなく、心理面での鍛錬が重要なのだと固く信じている。そして本書が提示しているのは、まさに有能かつ一貫したトレーダーになるために絶対に欠かせない心の姿勢だ。マーク・ダグラスはベストセラーとなった前作『規律とトレーダー(The Disciplined Trader)』で、トレード心理学の指導者としての地位を確固たるものとした。そしてその専門的土台を踏まえ、『ゾーン』では「なぜそうしてしまうのか」「どうしてそうしてしまうのか」という根本的な説明から始まり、問題点を明確に分析し、そして心から自信を持ってトレードできるようになる筋道を提示し、最終的にはそのためにどのような行動を取るべきかが具体的に解説されている。この本は買いだ! 文句なしに推薦できる」——ロバート・クラウス(フィボナッチ・トレーダー・コープ代表、『ギャン 神秘のスイングトレード』の著者)
「トレードの心理面は、成功者となるために大変重要な分野である。そしてマーク・ダクラスは、この分野での最高の指導者であり、第一人者である。氏は『ゾーン』という、これまた優れた本を出版した。それは一度読み出したら、文字どおり“やめられないとまらない”作品だ。トレードへの心理的アプローチで役立つだけではない。人生のあらゆる面で役に立つだろう。自信をもってお勧めできる」——ジョン・ヒル(フューチャーズ・トゥルース社代表、『勝利の売買システム』『究極のトレーディングガイド』の著者)
「マーク・ダグラスから授かった教えは、私がハーバード大学で受けた教育よりも価値があると言って過言ではない。トレードを始めて9年になるが、多くの優れたアナリスト、システム開発者、心理学者、催眠術師について研究してきた。しかしトレード計画の立て方まで教えてくれる人は、マーク・ダグラスただ一人である。そしてさらに素晴らしいのは、氏の教えがマーケット以外にも適用できるところだ」——ピーター・イーストウッド(トレーダー)
「マーク・ダクラスは、トレード業界にいまだかつてないものをもたらした。それは利益を積み重ねるために必須の心理テクニックを段階的に習得する機会だ」——ジョン・マーフィー(JJMテクニカルアドバイザーズ代表、『先物市場のテクニカル分析』『市場間分析入門』の著者)
「『規律とトレーダー』が読めるとは何という幸運だろうか。普通はトレードの独学は非常に“つらい道のり”である。しかし本書は無我夢中で読んだ。 『これは自分のことではないか』『これは自分のためではないか!』。まるでマークが自分の横で友人として指導してくれているかのような気持ちになって読んだ。読者の皆さんにもこの経験を楽しんでいただきたい」——ティモシー・スレーター(ブリッジ・フィナンシャルズ社代表)
「まず概念からして魅力的だ。そして初めの数章を読めば、現時点で本書がトレード心理学の最高傑作であると実感するであろう。マーク・ダグラスはトレード心理学の教科書的価値のある作品を発表した。『規律とトレーダー』は非常に役に立つ、洞察力のある、そして助けとなる本である」——アレキサンダー・エルダー博士(プロトレーダー、トレーディングの指導者。『ザ・トレーディング』『投資苑』の著者)
「『規律とトレーダー』と『ゾーン』は、今までに読んだトレード心理学に関する本の中でも最高の部類に入る。どのページも貴重な洞察に満ち溢れている」——ラリー・ペザベント(アストロ・サイクル社代表、『フィボナッチ逆張り売買法』の著者)
「私のトレード歴は長く、その間に数多くのトレード書を読んできたが、今までどのような本も推薦した経験がなかった。しかし本書は、トレードをしようと思うなら必ず読まなければならないと思う。トレードから恐怖、ストレス、不安を排除する心理状態を築く方法が紹介されているが、これが実践できれば、ほとんどのミスを取り除き、一貫した成績を維持できるようになるであろう。バン・タープやルス・ルーズベルトのセミナーを受講した経験があり、確かにそれはそれで素晴らしいのだが、本書はまさに核心を突いていて、適切な心理状態となるに必要なものを習得するのに最適である。一貫して収益を上げられるトレーダーを目指しているのであれば、マーケットと各トレードの認識の仕方が、どれだけ注意すべきことであるか知っておかなければならない。語弊を恐れずにあえて言わせてもらえば、トレーダーの95%がこのことを学ばなかったばかりに失敗しているのだ。当初の限定版は150ドルであったが、そこにある情報には千金の値打ちがあった!」——エレリー・コールマン(チョイス・デイ・トレーズ社)
「96年前半、米市場ではハイテク株が悪化し、私は投資顧問(株式ブローカー)として、悪夢の日々を送っていた。かなり積極的なトレード判断によって数銘柄に過剰集中した結果が裏目に出て、ドローダウンが証拠金を超えるなど損益曲線が大きく変動するのを目の当たりにした。ストレスが増大し、損失も増大し、まさに生きるか死ぬかの心理状態にあった。文字どおり混乱し、私の言動が多くの人々の生活に悪影響をもたらしていた。絶望の淵に沈んでいるとき、偶然ニューヨーク・インスティチュートの図書館でマーク・ダグラス著の『規律とトレーダー』の話を聞いて、早速注文した。そして到着するやいなや夢中になって読みふけり、週末までに6回は繰り返し読んだ。わらにもすがる思いだったのだ。そして本書に指摘されていたことが、どれだけ自分の現状に当てはまるかを知って驚いた。自分の経験がまったく一般的なパターンであると初めて知ったのである。それだけではとても我慢できなくなり、マークの連絡先を探し出して電話をかけ、自分の状況を説明し、正直なところ「治療」してほしいのだと訴えた。まず始めたのは本書をさらに何度も読み返すことであった。そして、氏の講演テープを聞き、個人相談をしてもらった。2年後、私の生活は一変した。実際、この文章を書いている今は短期休暇中である。トレードや仕事に何の懸念もストレスも感じていない。マーク・ダグラス、そして氏の著書の『規律とトレーダー』と『ゾーン』は、現在の自分のモノの考え方に重大な影響をもたらしており、そのことに心から感謝している。私にとって非常にかけがいのない支えである」——グレッグ・ビーバー(ビーバー証券代表)
「真の意味で成功者となるために乗り越えなければならない重大な心理的葛藤やストレスを理解している初心者はほとんどいない。往々にして未熟なトレーダーほど、心理学の重要性を無視するか、過小評価する傾向にある。マーク・ダグラスの新作『ゾーン』で提供されている洞察と戦略は、単に読んで面白いだけではない。初心者にもベテランにも如実に運用成績の向上をもたらす可能性が高いのだ」——トム・ビーロビック(オメガリサーチ社、投資家教育担当の責任者)
「マークの新作『ゾーン』を読んでいて、思わず声を出さずにはいられなかった。『うわあ、まさにその通りじゃないか』。本書には、ほかでは見られないであろう非常に貴重な洞察がある。まさにマークは独創的な思想家だ。いや、独創的な究極の思索家なのだ。今はやりの通俗的な心理学から派生したようなトレード心理学の本を数多く読んできたが、そうした内容とはまったく異なり、極めて正確にトレードの本質をつかんでいる。それは人間のあらゆるほかの努力とはまったく異なる心理的戦略を必要とする点である。だからこそ、マークが言うように、医学、エンジニア、ビジネスといったほかの職業での成功者の多くがトレードをすると、悲惨な結果に終わるのだ。これには私自身も思い当たる節がある。トレードで前向きな考え方を持つと、トレードでは厳禁である希望的観測をつい導いてしまう。そして希望的観測から、自分は負けとは無関係だと思い込んでしまうのだ。マークの心理戦略は、氏自身の経験、そして氏がともにした世界最高級のトレーダーたちの経験から体系化されている。勝利者のような思考法を望むのであれば、この本を読んでほしい」——エディー・クォン(カサンジャン研究所)
「マーケットに関する本は数え切れないほど読んできたが、おそらく私にとっての最高傑作は『規律とトレーダー』であろう。マークは以下の点を主張している。トレードが洗練されればされるほど、一貫したトレード結果はなおさら心理面にかかってくる。そして、どんなに網羅したマーケット知識も、自己規律と感情をコントロールする術を学ばないかぎり、何の益ももたらさないだろう。この主張をまったくでたらめだと思うのであれば、あるいは自分がこの本を読む必要もないほど傑出した人物であり、何でも知っているのだと思うのであれば、どうかマークの本を読まないでほしい。私たちはマーケットを通してそうした人たちから資金を得ているのだと思う。勝者がいれば敗者もいるのだろう」——カーク・ウッドリー(メリル・リンチ社バイス・プレジデント)
「『ゾーン』は現時点でマークの最高傑作である。これであらゆるトレーダーが手元に置いておくべき本は2冊となった。図書館で借りるような本ではない!本書は150ドルでもお買い得だ」——ジム・トゥエンティマン(アストロ・チャーツ・タイミング・ニューズレター社代表)
「私は前作を何度も読み返していて、そこから得た知識のすべてが非常に役立っているのだが、この『ゾーン』を読んだとき、本当の意味でピンとひらめくものがあった。実際に本書を読んで以来、自分のトレードに重大かつ有益な変化が生じている。 「何事も起こり得る」という文言は非常に単純だ。ところが、現実に起こったことを本心から認められるようになったとき、トレードから驚くべき自由を経験したのである。そしてもちろん、その自由が本書で明確に説明された心理状態をもたらしているのである。驚くべきことだ!一貫性を維持するために何度も本書を読み返すつもりだ。本当にありがとう」——ジョージ・ポールマン(トレーダー)
「『ゾーン』は情報満載で、トレードで成功するために重要な“カギ”が盛り込まれている。初心者から熟練者まであらゆるトレーダーの必携の書であると本心から思う」——レイ・バロス(コモディティー・トレーダーズ・クラブ・ニューズ社)
目次Index
訳者まえがき
序文
はじめに
意識調査
謝辞
第一章 成功への扉 ── ファンダメンタル分析か、テクニカル分析か、それとも心理分析か
まずはファンダメンタル分析から
テクニカル分析への転換
心理分析への転換
第二章 トレードの誘惑(そして落とし穴)
魅力
危険性
安全装置
第三章 責任を取る
心の環境を形成する
損失への対応
勝利、敗北、絶好調、そして破滅
第四章 一貫性 ── 心理状態
トレードに対する考え方
リスクを本当に理解する
心の環境の構成方法
第五章 認識の力学
心のソフトを修正する
認識と習得
認識とリスク
連想の力
第六章 マーケットの観点
「不確定性」理論
マーケットの最も根本的な性格(それはほぼ無限の組み合わせで表現できる)
第七章 トレーダーの優位性 ── 確率で考える
逆説 ── ランダムな結果と一貫した結果
その瞬間のトレード
期待を管理する
感情面のリスクを排除する
第八章 信念の役割
問題の意味を明確にする
用語を定義する
根本的真実と技術を関連づける方法
「ゾーン」へ
第九章 信念の性質
信念の起源
信念、そしてそれが人生にもたらす衝撃
信念 VS 真実
第十章 信念がトレードに及ぼす影響
信念の基本的性格
自己評価とトレード
第十一章 トレーダー的思考法
機械的段階
自己規律の役割
一貫性の信念を確立する
売買演習 ── カジノ的優位性を用いたトレード法を習得する
最後に
意識調査