ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け
¥1,800 (税込¥1,980)
ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け
- 評価
出版社 | ダイヤモンド社 |
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単行本 | 347ページ |
発売日 | 2001/3/1 |
ISBN | 978-4478630709 |
内容紹介Introductions
●普通の人のほうがプロの投資家より有利と説く著者が、有望株の見つけ方から売買のタイミングまで、株で成功する秘訣を伝授。
著者ピーター・リンチは、全米NO.1ファンドマネジャーとまでいわれた株式投資界の伝説の人物である。リンチはアメリカの株式市場が不況に吹き荒れていた1977年から1990年の13年間で、2,000万ドルだったマゼラン・ファンドを140億ドルという驚異的なファンドに育て上げた。
本書は、そのファンドマネジャーの座を降りた直後の1989年に出版された原書『ONE UP ON WALL STREET』の邦訳である。翌年の1990年に日本でも出版されたが、2000年を期に「ミレニアム版への序章」が新たにつけ加えられて再出版された。その序章で「アマチュアの強み」が述べられていることからもわかるが、本書はリンチが個人投資家に向けて「基本的な情報と勇気を与えるため」に書いたものである。プロの投資家として成功の秘訣を余すところなく語る一方で、プロが買う株や市場の噂に惑わされず、アマチュアの優位性を遺憾なく発揮した投資法を説く。
そのなかでリンチは、「ピーター・リンチや他のプロが買っている株は無視しろ」と、ものすごいことを平気で言う。同様に「株で金儲けをするのに株式市場全体の予測をする必要はない」など、率直なアドバイスとその理由を明快に語る。また、投資の対象は、単純な事業をやっていて、退屈な名前ほどいいと言ったり、株式に成功する人を遺伝や環境のせいにする人について、「私の寝た揺りかごの上に株価ボードがあったわけではない」と言ったり、ユーモアのある話ぶりには飽きるところがない。
本書は「投資を始める前に」「有望株の探し方」「長期的視野」の全3部からなり、株の判断に役立つ数字の解説や株の分類による株動向のとらえ方、情報収集のポイント、ポートフォリオ、売買のタイミングなど、投資の基本から実践的な内容までが並ぶ。
ただ、本書はアメリカ市場に基づいているため、リンチの投資法をそのまま日本市場に当てはめて考えるわけにはいかない。しかし、本書から得られる投資の基本的な知識、考え方、心構えは普遍的なもので示唆に富んでおり、初心者だけでなく、ある程度経験を積んだ投資家にとっても得られるものは多いはずだ。(大角智美)
●伝説のファンドマネージャーが語る、株式投資の極意
「典型的なアマチュア投資家が典型的なプロのファンドマネージャーに対して優位性をもっていることについて、私の確信はいささかも揺らいでいない」
「この10年間でベストの値上がりごなったものの幾つかは(その前の10年間と同様)、伝統的な小売業だった。・・・・それらが上手に経営されている会社であることは、何百万人もの買い物客が真っ先に経験していることである」
「大勝ちする会社はどんな産業からでも出てくる ―― 銀行のような歴史の古い、競争相手の多い産業からでも ―― ・・・。次の10年に対する私のアドバイスは、明日の大化け株を探し続けよ、ということである。あなたにもきっと見つかるはずである」
(ミレニアム版への序章より一部抜粋)
目次Index
ミレニアム版への序章
プロローグ / アイルランド便り
はじめに / アマチュアの強み
第1部 投資を始める前に
第1章 株式投資家になるまで
第2章 ウォール街の矛盾した表現
第3章 これはギャンブルなのか?何なのか?
第4章 鏡の前のテスト
第5章 相場はよいかって?そんなこと聞かれても困る
第2部 有望株の探し方
第6章 10倍株をねらえ
第7章 ついに見つけたぞ!何を?
第8章 完璧な株、なんて素晴らしい!
第9章 私が避ける株
第10章 収益、収益、そして収益
第11章 2分間の訓練
第12章 事実を手に入れる
第13章 知って役に立つ幾つかの数字
第14章 ストーリーを再チェックする
第15章 最終チェックリスト
第3部 長期的視野
第16章 ポートフォリオをつくる
第17章 売り買いのベストタイミング
第18章 株価についてよく聞く多くの馬鹿げた(そして危険な)話
第19章 オプション、先物、カラ売り
第20章 5万人のフランス人も間違えることはある
エピローグ / 備えあれば憂いなし
訳者あとがき