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まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか

¥2,000 (税込¥2,200)

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか

評価
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出版社 ダイヤモンド社
単行本 387ページ
発売日 2008/2/1
ISBN 978-4478001226
通常配送無料 価格¥2,000 (税込¥2,200)

内容紹介Introductions

ウォール街のプロが顧客に最も読ませたくない本!不確実性科学の大学教授にしてトレーダーの鬼才が、金融市場と日常で「偶然」が果たしている役割と人間心理の不思議な関係を解明する。

フィナンシャル・タイムズ紙の「年間ビジネス書No.1」受賞、フォーチュン誌の「史上最高の知的な書」選出など、世界の一流経済紙誌が絶賛! 全米話題騒然のベストセラー、待望の邦訳!

投資は運か実力か?
人はどうして、投資で儲かると自分の実力だと思い込み、損をすると運が悪かったと思うのか?
トレーダーとしての20年以上にわたる経験と、数学、行動経済学、脳科学、古典文学、哲学等への深い知識と鋭い洞察をもとに、金融市場や日常生活において偶然や運が果たしている隠れた役割と、人間の思考と感情との知られざる関係を鮮やかに描き出す最高の知的読み物!

「すばらしい・・・タレブはあなたをつかんで離さない」 ―― 『リスク』の著者 ピーター・バーンスタイン

「こういう本は欠かせない・・・読んでいて面白いし、目が覚めるほど独創的だ」 ―― 『投機バブル 根拠なき熱狂』の著者 ロバート・シラー

「『まぐれ』は真面目で知的に洗練された本だ。じっくり読む価値は十分にある・・・すばらしい洞察にあふれている」 ―― 『ヘッジホッグ』の著者 バートン・ビッグス

「人生が変わってしまうような本だ。興奮で手が震える」 ―― 『エクセレント・カンパニー』の著者 トム・ピーターズ

「タレブの著書は数学的に理にかなっていて、しかも普通の人たちにとっても面白いしためになる。これは大変な功績だ」 ―― ジョンズ・ホプキンス大学確率論教授 ドナルド・ジュマン

目次Index

はじめに ── 知識を真に受けてはいけない

改訂第二版での謝辞
各章の要約

プロローグ ── 雲に浮かんだモスク

第1部 ソロンの戒め 歪み、非対称性、帰納法

第1章 そんなに金持ちなら頭が悪いのはどうしてだ?
ネロ・チューリップ
雷の一撃
一時的な正気
仕事の流儀
プロ意識なし
誰にだって秘密はある
ハイイールド債トレーダーのジョン
成金の田舎者
真っ赤に燃える夏
セロトニンとランダム性
あなたのかかりつけの歯医者はお金持ちだ、ものすごくお金持ちだ

第2章 奇妙な会計方法
違った歴史
ロシアン・ルーレット
あり得る世界
もっとたちの悪いルーレット
同僚とは仲良く
アエロフロートで拾い物
ソロンがリジンのナイトクラブにやってくる
ジョージ・ウィルはソロンじゃない ── 直観に反する真理について
討論で恥をかく
違った類の地震
ことわざを一つ
リスク・マネジャー
ついでに起きること

第3章 歴史を数学的に考える
ヨーロッパの遊び人の数学
道具について
モンテカルロの数学
屋根裏部屋での楽しみ
歴史をつくる
屋根裏部屋でゾルグルーブが増えていく
歴史を軽んじる
ストーブは熱い
過去の歴史を予測する能力
私にとってのソロン
パームパイロットで蒸留された考え
緊急ニュース
シラー再び
長老の支配
ピロストラトス、モンテカルロに現わる ── ノイズと情報の違い

第4章 たまたま、ナンセンス、理系のインテリ
ランダム性と動詞
逆チューリング・テスト
エセ思想家の始祖
モンテカルロの詩

第5章 不適者生存の法則 ── 進化は偶然にだまされるか?
新興市場の魔術師カルロス
いい時代
買い下がり
砂浜に描いた線
ハイイールド債トレーダーのジョン
コンピュータと方程式を操るクウォンツ
連中に共通する特徴
市場に巣食う、たまたまなのにその気になる連中の特徴を概観する
素朴な進化論
進化は偶然にだまされるか?

第6章 歪みと非対称性
中央値は語らない
牛熊動物学
傲慢な二九の若造
稀な事象
対称性と科学
ほとんどみんなが並以上
稀な事象に関する誤解
究極の引っ掛け
統計学者が稀な事象に気づかないのはなぜか?
いたずらっ子が球を入れ替える

第7章 帰納の問題
ベーコンからヒュームへ
シグナス・アトラトゥス
ニーダーホッファー
カール卿の広報担当
場所、場所
ポパーの答え
開かれた社会
誰にだって欠点はある
帰納と記憶
パスカルの賭け
ありがとうソロン

第2部 タイプの前に座ったサル 生存バイアスとその他のバイアス

第8章 あるいはとなりの億万長者でいっぱいの世界
失敗して傷つくのをやめるには
ちょっと幸せ
仕事のしすぎ
お前は負け犬
二重の生存バイアス
また専門家
勝って表舞台へ
上昇相場のたまもの
カリスマのお言葉

第9章 卵を焼くより売り買いするほうが簡単
数字にだまされて
プラシーボ投資家
能力なんて誰もいらない
凡人へ逆戻り
エルゴード性
人生は偶然の出会いでいっぱい
不思議な怪文書
テニスの試合に邪魔が入る
生き残りの逆
誕生日のパラドックス
世間は狭いねぇ!
データ・マイニング、統計、いかさま
これまで読んだ中で最高の一冊!
バックテスト
もっと不穏な拡張
業績発表の季節 ── 結果にだまされて
相対的な運
ガンの治療法
ピアソン教授、(文字どおり)モンテカルロへ行く ── たまたまはたまたまに見えない!
吠えない犬 ── 科学的知識のバイアス
結論はない

第10章 敗者総取りの法則 ── 日常の非線形性
砂山のなだれ現象
ランダム性の導入
タイプを学ぶ
現実の世界の裏表と数学
ネットワークの科学
私たちの脳
ビュリダンのロバ ── ランダム性のよい面
降れば土砂降り

第11章 偶然と脳 ── 確率をわかるのに不自由
パリ? それともバハマ?
構造上の問題
哲学をやっている役人には気をつけろ
充足化
単なる不完全ではなく欠陥
カーネマンとトヴァスキー
ここぞというときにナポレオンはどこへ行った?
「どれだけ儲けるかが大事」、その他のヒューリスティック
フォーチュン・クッキー博士
二重思考
初めてのデートで結婚しないのはなぜか
私たちが本来生きていた場所
すばやく、つましく
神経生物学者も参戦
法廷のカフカ
不条理な世界
確率を見るときのバイアス、その例
ぼくらにオプションはわからない
確率とマスコミ(さらにジャーナリストについて)
お昼ごはんどきのCNBC
お前はすでに死んでいる
ブルンバーグの解説
ろ過のやり方
ぼくらに信頼水準はわからない
告白

第3部 耳には蝋を偶然という病とともに生きる

第12章 ギャンブラーのゲンかつぎと箱の中のハト
タクシー・ドライバーの英語と因果
スキナーのハトの実験
ピロストラトス再び

第13章 カルネアデス、ローマへきたる ── 確率論と懐疑主義
カルネアデス、ローマへきたる
懐疑主義が生んだ確率論
ノルポワ侯爵の意見
信念の経路依存性
考える代わりに計算する
墓場から墓場へ

第14章 バッカスがアントニウスを見捨てる
ジャッキー・Oの葬式
偶然と人としての品格

エピローグ ── ソロンの言うとおり
ロンドンの渋滞には気をつけろ

あとがき ── シャワーを浴びながら振り返る
振り返る、その一 ── 能力は逆転する
振り返る、その二 ── 偶然のメリットをもういくつか
不確実性と幸せ
メッセージにスクランブルをかける
振り返る、その三 ── 一本足で立つ

第一版での謝辞
訳者あとがき
図書館へ行く ── 参考文献
図書館へ行く ── 付注
索引

著者についてAuthor

ナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)

ナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)

学際的な立場から不確実性の問題に取り組む数理系トレーダーにして大学教授。その興味は哲学、数学、ファイナンス、そして社会科学に及ぶ。トレーダーとしては、ニューヨークとロンドンでの20年にわたるキャリアを持つ。大学教授としては、マサチューセッツ大学アマースト校で学長選任教授をつとめる。専門は不確実性科学。ウォートン・スクールMBA、パリ大学Ph.D.

本書は2001年10月に発売されるや、プロのトレーディングの成功は、ほとんどの場合、彼らのプロとしての腕前によるものではなく、まぐれにすぎないことを実証した書として、ウォール街を騒然とさせた。原書刊行から6年経過した現在も、アメリカではベストセラーを続ける。続編『ブラック・スワン』も、発売と当時に大反響を巻き起こした。

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