反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方
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反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方
- 評価
出版社 | ダイヤモンド社 |
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単行本 | 412ページ |
発売日 | 2017/6/22 |
ISBN | 978-4478023211 |
内容紹介Introductions
全世界騒然の大ベストセラー!
『ブラック・スワン』のタレブ最高傑作!!
経済、金融から、人生、そして愛まで ―― 。
この不確実な世界で私たちがいかに生きるべきか、すべてに使える思考のものさし「脆弱/頑健/反脆弱」をもとに解き明かす。
「万に一つ」が、明日来る ―― 。
世界最高の「知の巨人」が放つ最強の啓蒙書、ついに上陸
リーマン・ショック、アラブの春、地震と津波、そして原発事故・・・。
昨日までは「ありえない」「絶対ない」と言われた事象が今日、現実のものとなる不確実な世界。
ではどうすれば、ビジネスから、政治、医療、生活全般まで、ランダムで、予測不能で、不透明で、物事を完璧に理解できない状況でも、不確実性を味方につけ、したたかに生き延びていくことができるのだろう。
サブプライムローンに端を発する金融危機を喝破し、ベストセラー『ブラック・スワン』で全世界に衝撃を与えてから10年。
世界最高の哲人タレブがついに見つけた「答え」、それこそが、「反脆弱性(はんぜいじゃくせい)」だ。
「三つ組(トライアド)」で構成されるこの新しい「知」の本質を理解したとき、あなたは不確実な環境にあっても、予測に頼らずに意思決定することができるだろう。
世界中で絶賛の嵐!
「私の世界観を変えてくれた」 ―― ダニエル・カーネマン(ノーベル経済学賞受賞者)
「反脆弱性は不確実性に満ちた世界で成功するための秘訣であり、ランダムな変化を恒久的な利益へと変えるシステムだ。非常に面白い。タレブ氏を好きな人も嫌いな人も、ぜひ読んでみるべきだ」 ―― 『エコノミスト』誌
「タレブは精密なウソ発見器を備えた非常に愉快な作家だ。反脆弱性は経済や政治の確実な原理であるだけではない。豊かな生活を送る鍵でもある」 ―― 『フォーチュン』誌
「これは、新たな現代思想だ」 ―― 『タイムズ』紙
目次Index
目次
プロローグ
第1部 反脆さとは
第1章 ダモクレスとヒュドラーの間で
世の中のモノの半分には名前がない
私の首を刎ねてくれ
反脆さの祖先
領域非依存は領域依存
第2章 過剰補償と過剰反応はどこにでもある
心的外傷後成長とイノベーション
競馬で勝つ方法
暴動、愛、そしてストレスの意外なメリットに潜む反脆さについて
第3章 ネコと洗濯機
生命と無機物を分ける神秘、老化の2層構造
ストレスは情報である
子どもに対する罪 ── 薬漬けの社会が奪うもの
第4章 私が死ねば、誰かが強くなる
反脆さの階層構造
間違いに感謝
なぜ集団は個を嫌うのか
私が死ななくても、誰かが死ぬ
第2部 現代性と、反脆さの否定
第5章 青空市とオフィス・ビル
2種類の職業、2種類の運命
ボトムアップ型の変化
果ての国を離れて
1万2000年続く繁栄
第6章 ランダム性は(ちょっとなら)すばらしい!
「たゆたえども沈まず」
腹ぺこのロバ
安定という名の時限爆弾
第7章 浅はかな干渉 ── 医原病
確率論的な殺人
干渉と「医原病」
先延ばしの妙 ── フェビアン戦略
産業化社会の神経症的傾向
国家もたまには役に立つ ── 無能な国家なら
「きっかけ=原因」という錯覚
第8章 予測は現代性の生みの子 ── ブラック・スワンの世界へ
第3部 予測無用の世界観
第9章 デブのトニーとフラジリスタたち
怠け者の旅行仲間
カモか否か
第10章 セネカの処世術
第11章 ロック・スターと10パーセント浮気する ── バーベル戦略
壊れた小包の不可逆性について
セネカの「バーベル」
第4部 オプション性、技術、そして反脆さの知性
第12章 タレスの甘いぶどう ── オプション性
アリストテレスの「高度な」誤解
オプションと非対称性
タレス的な人とアリストテレス的な人
第13章 鳥に飛び方を教える ── ソビエト=ハーバード流の錯覚
車輪つきスーツケースにみる「発見」と「実用化」
ソビエト=ハーバード大学の鳥類学部
「随伴現象」という名の思いこみ
第14章 ふたつが“同じもの”じゃないとき
アブダビに欠けているもの
グリーン材の誤謬
同一化 ── あるものとその関数の混同
試行錯誤のプロメテウスと講釈のエピメテウス
第15章 敗者が綴る歴史 ── 試行錯誤の汚名をすすぐ
学問は「手柄」を横取りする
逆七面鳥問題
偽医者、学者、見世物師
第16章 無秩序の教訓
生きた世界とお遊びの世界
反脆い(バーベル型の)教育 ── 半自伝的教育論
索引